□ もしも人生をやりなおせるなら
後悔しないように生きよう!多くの人がそう考えます。
そして、人は死ぬとき「やらなかったこと」を後悔するそうです。
ナディーン・ステアというひとりの女性が数十年前に書いた詩が、時代や国をこえて今でも読み継がれています。
タイトルは『もしも人生をやりなおせるなら』。
少し長い詩ですがお付き合いください。
「もしも人生をやりなおせるなら、こんどはもっとたくさん失敗したい。
余計なチカラをぬいて、いつもリラックスして暮らす。
そして、おかしなことをたくさんする。
もうなんでも深刻に受けとめることはやめる。
チャンスがあればなんどでも挑戦する。
もっとどんどん旅に出て、もっとたくさん山に登り、もっといろんな川で泳ぎたい。
好きなだけアイスクリームを食べ、無理して豆ばかり食べるのはよそう。
きっといまよりも問題は増えるかもしれない。
でも、頭の中だけの心配事は減るだろう。
ごらんのとおり私は、ごく普通の人間です。
いつだって、どんなときでも、コツコツ真面目に生きてきました。
ああ、そん なわたしの人生にも、生きるよろこびを感じた瞬間がいくどかありました。
もしも人生をやりなおせるなら、あんなひと時がたくさんほしい。
本当にそれだけで、あとはなにもいらない。
ただ長生きするために今日を過ごすのではなく、一瞬一瞬を大切に生きる。
体温計や湯たんぽ、レインコートやパラシュートがなければどこにも出かけられない。
わたしはそんな、用心深いタイプのひとりでした。
もう一度人生があるとしたら、今度はもっと身軽に旅に出よう。
もしも人生をやり直せるなら、春から秋の終わりまで、ずっと素足のままで暮らす。
もっとたくさんダンスを踊る。
もっとたくさんメリーゴーランドに乗る。
そして、もっとたくさんヒナギクをつむ」。
日々、変化を求めながらも現状維持したいのが人間です。
けれど「人生は自分で作っていくもの」だと、85歳のおばあちゃんはこの詩で教えてくれます。
「今まで」をやり直すことはできません。
しかし「今これから」をイキイキと生きることはできます。
お互い悔いのない人生を歩みましょう。