□ 「商売のヒント」はどこにある?
永らく政治文化の中心地として栄えた千年の古都・京都。
そのきらびやかさを思えばそこには何でもあったのでは?
と想像しますが、山に囲まれた盆地では新鮮な海産物が手に入らなかったようです。 その代わり「京野菜」という伝統野菜が発達しました。
あまたの寺社を中心に精進料理が発達する中、公家や御所に献上する名産品の野菜を京の風土に合わせて品種改良した京野菜は、京料理の貴重な材料として継承されてきました。
有名な九条 葱(ねぎ)をはじめ、青味ダイコンやスグキ菜、さらに今は京都のイメージが強い「ブランド京野菜」も含めて「京野菜」と呼ばれています。
「世の中の二極化が進む」とよく耳にします。
中途半端はつぶしが効かないということでしょう。
新鮮な海産物が手に入らなかった古都でブランド野菜が発達したように、お客さまの課題を解決することでオリジナル商品が生まれ、商売のブランディングにつながっていくかもしれません。
成功のポイントは、とことん解決することです。
お客さまのお困りごとをヒアリングして、ヒアリングをもとに商品やサービスを試作して実際に試してもらい、感想を聞き、それをもとに試作品を改良して、また試してもらう。
このサイクルが機能すれば必然的に試作品がブラッシュアップされていきます。
機能や質が向上していくのはもちろんですが、最も意図しておきたいことは、お客さまの課題を解決するための特長をとがらせていくことです。
京野菜は単なる品種改良ではなく、もともとの名産品を京都の風土に合わせて改良を重ねました。 つまり「京」をとがらせてブランド化したことが成功をもたらしたのでしょう。
商品もサービスも、なんとなくうまくいったものは、なんとなく消えていきます。
人の目に留まることは重要ですが、奇をてらうことがオリジナリティーではありません。
では、商売のどこをとがらせていくのか。
ヒントを持っているのはお客さまです。
お客さまのお困りごとを解決するために、とことん知恵を絞ってみましょう。