10月9日〜10日に、日本三大美祭のひとつに上げられている高山祭がありました。 岐阜の小さな山間に11台の荘厳な屋台が曳き揃えられました。
この時期になると必ず思い出すことがあります。 それは、私の古い知り合いの出来事です。
初老の彼は、神奈川県で小さな工務店を20年以上も営んでいましたが、一昨年の寒い冬に会社を閉じました。 それまで彼は、毎年必ず2回ほど飛騨高山に行っていました。
決まって、春の高山祭りと秋の高山祭りが終わった3日後です。 彼は「祭りが終わった後の雑然とした空気が好きでね」 とよく言ったものです。 初老の夫婦が、飛騨高山にある小さなお店に毎年必ず2回訪れていました。
そして、一昨年に奥さんが亡くなりました。 それが、20年以上も続けてきた小さな工務店を閉じた理由でした。 奥さんがまだ元気な頃、飛騨高山にあるそのお店に、夫婦で3年ほど通いました。
だから、初老の夫婦は6回だけそのお店を訪れたことになります。 一昨年の10月13日、彼は、一人きり小さなお店に入りました。
すると、その前の年までと同じように、目の前にお茶が2つ出されました。 彼は、黙っていました。 お店の主人もなにも言いませんでした。
その翌年も翌々年も同じです。 まったく同じような時間が流れました。 「きっと分かっていたんだろうね」と彼は後日、私に涙目で言いました。
私は、彼の話を聞いてとっても感動しました。 今すぐにでも飛騨高山に行きたくなったほどです。
しかし、彼はその小さなお店の名前も場所も私には言いませんでした。 私もあえて聞きはしませんでした。
自分一人だけの想い出として、きっと言いたくはなかったのでしょう。 店の主人と心が通い合ったのです。
私は、寡黙とはただ黙っていればいいというものではなく、相手の気持ちを察して、相手の心の中を通じて話すことじゃないかと思いました。
おしゃべり が上手な人でも、決して心が通い合うとは限りません。
また、不器用で物静かな人でも、心が通い合うことはあるはずです。 飛騨高山にある小さなお店の主人は、間違いなく後者です。
私は、そんな人間になりたいし、そんな仕事がしたいと心から思いました。 |
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